WAVESのCLA-2Aをボーカルに挿すと、自然に音が太くなります。また、ノブの数が少なく、シンプルで使いやすいものになっています。クオリティーと時短の両立はボーカルミックスにおいてとても重要だと思います。そんなCLA-2Aの使い方や参考になる設定をお伝えします。
ちなみに僕はCLA-2Aをほとんど全ての楽曲に使用しています。
CLA-2Aとは?
CLA-2Aは「LA-2A」という光学式コンプレッサーをモデルにしたプラグインです。LA-2Aは、アナログ機器ならではの温かみと滑らかなコンプレッションが特徴で、ボーカルやベースに最適とされています。デジタル化されてもっと便利に、より万人に向けたものがCLA-2Aと言ってもいいでしょう!
基本的な操作
CLA-2Aの操作は非常にシンプルで、扱いやすいデザインになっています。主に使うのノブはPeak ReductionとGainの2つだけと言ってもいいほどです。これは初心者にとって使いやすいプラグインでありながら、この2つのノブの最適な設定を突き詰めるという奥深いプラグインです。
Peak ReductionとGain
- Peak Reduction: ここでは、どの程度コンプレッションをかけるかを調整します。ボーカルが強く圧縮されると、音が滑らかになり、クリアに聞こえるようになります。通常は、針が-3dBから-7dB程度になるように設定すると、適度なコンプレッションがかかります。
- Gain: これは、コンプレッション後の音量を調整するためのノブです。圧縮によって音が小さくなった場合、ここで音量を補正します。
Peak Reductionは耳で聞きながら、自然なサウンドを崩さないよう、慎重に操作してください
基本的にこの2つのノブで全てが完結します。ピークリダクションは強目にかけても音が破綻することなく自然に圧縮されます。なので安心して使ってみてください。圧縮するとその分音量が小さくなるので小さくなった分をゲインで調整するだけで、音の揃ったいい音に変化します。
ANALOG
アナログのノイズを調整します。基本的にはオフでいいと思います。
ボーカルミックスで問題なくても、マスタリング等で音圧を上げるとノイズが目立ちすぎることがあるので注意してください。
Limiter/Compressorスイッチ
- Limiter/Compressorスイッチ: CLA-2Aは、リミッターとしてもコンプレッサーとしても使えます。通常はコンプレッサーモードで使用しますが、特に激しいピークを抑えたい場合はリミッターモードに切り替えることも可能です。
ですがこれは多くの場合使うことはありません。少なくとも私は使ったことがありません。
基本的にはコンプレッサーモードを使用でいいと思います!
実際の使用例
これは『私だけがいた世界』という曲で、僕が実際に作詞・作曲した曲です。
この曲はボーカロイドですが、この設定は人間の曲にも応用することができます。
設定はこのようになっています。
かなり強めに圧縮してますが、自然に聞こえますよね?どうでしょうか?

Q & A
ここからはよくある疑問について自分なりに答えていきます。
- コンプレッサーがかかっているのかよくわからない。
-
確かにEQと違い、コンプレッサーのかかり具合、音の違いは分かりにくい場合が多いです。
ボーカルをSoloにしてコンプありとなしで聴き比べてみると違いがわかるかもしれません。また、ボリューム差が大きい部分で聴き比べるとよりわかりやすいと思います。 - 元の音源を保ちたい。(自然にコンプをかけたい)
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Peek Reductionを「−3」程度に抑えてみてください。
もしくは別のデジタルコンプの方が用途に合っているかもしれません - ボーカル以外に使ってもいい?
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ボーカル以外に使用しても大丈夫です。ギターやベース、ドラムなどに使用しても大丈夫です。
ややスローテンポのバラードなどにとても合ってるコンプレッサーだと思います。
また、強く圧縮しても自然な音を保ってくれるため安心して使用できます。
まとめ
CLA-2Aは、初心者にもお勧めできる強力なコンプレッサープラグインです。シンプルな操作でボーカルをふくよかに仕上げ、ミックス全体での存在感をしっかりと保つことができます。興味のある方は一度CLA-2Aを使って体験してみてください!
また、CLA-2Aと相性のいいCLA-76の襲がけについても解説しているのでぜひそちらも読んでみてください
