ラウドネス基準と主要なプラトフォームのラウドネス値
音楽ストリーミングのプラットフォームごとに異なるラウドネス基準があります。これらの基準を理解することで、楽曲が各プラットフォームで最適な音量で再生されるようにマスタリングすることができます。この記事では、YouTube Musicを含む主要なプラットフォームのラウドネス基準について詳しく説明します。2024年6月時点の情報です。
一応しっかり調べたので正しいと思っていますが、YouTube Musicの情報がなかなか見当たらず、海外のサイト等を翻訳して情報を探しました。なので正しいとは断言できません。不安がある方は各自調べてみてください。
ラウドネス基準とは
ラウドネス基準とは、楽曲の平均音量を一定の範囲内に保つための指標です。LUFS(Loudness Units relative to Full Scale)は、ラウドネスを測定するための標準的な単位で、主にデジタルオーディオの分野で使用されます。
YouTube Musicのラウドネス基準
YouTube Musicのラウドネス基準は公表されていません。しかしさまざまなサイトを漁ってたどり着いた結論はこれです。
- -7 LUFS以下: このレベルでマスタリングされた楽曲は、音量の調整が行われず、元のラウドネスで再生されます。
- -7 LUFSを超える場合: 楽曲が-7 LUFSを超える場合、YouTube Musicはその音量を-14 LUFSに減衰させる。
他のプラットフォームとかなり差があるのかも?
他の主要なプラットフォームのラウドネス基準
基本的に-14〜-16LUFSが基準になっている場合が多いです!
Apple Music
- ラウドネス基準: -16 LUFS
Spotify
- ラウドネス基準: -14 LUFS
Amazon Music
- ラウドネス基準: -14 LUFS
ラウドネス値が与える影響と最適な数値
ラウドネス基準の影響
プラットフォームごとに異なるラウドネス基準があるため、楽曲が特定のプラットフォームで音が小さくなったり、大きくなったりすることがあります。特に、YouTube Musicでは(おそらく)-7 LUFSを超えると-14 LUFSにノーマライズされるため、他の人の楽曲よりも音が小さく感じられることがあります。
逆に-14LUFSでマスタリングするとYoutub Musicでは周りの曲と比べ音が小さいと感じることがあるでしょう。(逆に-7LUFSまでは調整されない?
チューンコアやnarasuを使用して楽曲をまとめてさまざまなサイトに投稿する場合どのくらいの音量で投稿するのが最適なのか悩みます、、、
解決方法
1. ラウドネスのバランスを取る
- ターゲットラウドネス: ほとんどのプラットフォームで適切なバランスを取るために、-14 LUFSをターゲットにするのが一般的ですが、YouTube Musicの特性を考慮し、-10から-12 LUFSを目標にすることが考えられます。これにより、音が過度に減衰されるのを防ぎます。
2. ダイナミックレンジの管理
適切なダイナミックレンジを維持しながらラウドネスを確保するためのポイント
- マスタリングの工夫: コンプレッサーやリミッターを慎重に使用して、ダイナミックレンジを保ちながらラウドネスを向上させます。これにより、-7 LUFSに近づけることができます。
3. リスニングテストとフィードバック
複数の環境でのリスニングテストを行い、各プラットフォームでの再生音量を確認します。これにより、実際のリスニング環境での音量バランスを最適化できます。
4. LUFSメーターの使用
LUFSメーターを使ってラウドネスを監視し、楽曲が最適なラウドネスレベルでマスタリングされているか確認します。
True Peakとは?
私たちが普段聞いている音はアナログに変換された音を聞いています。そのアナログのピークをTrue Peakと言います。しかし、普段DAWなどで作曲をする場合はデジタルのデータを扱っています。デジタルのデータをサンプルピークと言います。
サンプルピークはアナログの波形にいくつかの点を打って、その点を認識しているので本当のピークとは少しずれていたりするんです。そのデジタルをDAコンバーターでアナログに変換する際にピークを超えないようにデジタルでアナログのピークを擬似的に再現するのがTrue Peakです。
True Peakが+になると音が歪んだり、クリップノイズが鳴ることがあります。
結論
これは私自身の結論であり、これが全員にとって最適とは言い切れませんので、参考程度に留めておいてください。
-7〜-8LUFSを目指してミックス・マスタリングを行うことが現状の最適解と思いました。また、True Peakは-0.1に設定しています。これは他のさまざまなプラットフォームでも推奨されています。
結論としてノーマライズされることより、自分の楽曲に最適な音圧や質感を大事にしてマスタリングをすることが重要だと考えました。あと、サブスクを出す際はダウンロード販売もあるので(ノーマライズされない)-8あたりを目安にしています。True Peakに関しても多くのサイトでは-1.0を推奨していますが、私の結論として-0.1に設定すれば基本的に問題ないという結論になりました。
まとめ
YouTube Musicおよび他のストリーミングプラットフォームで基準を定めてくれれば便利なのですが、各社狙いがあり、統一されることはなかなか難しいのかなと思います。
この記事が、各プラットフォームでの楽曲のラウドネス調整に役立てば幸いです。