Logic Proを使ってミックスをする際に登場する「Bus」と「Auxトラック」。一見似たように感じるこれらですが、それぞれ異なる役割を持っています。本記事では、BusとAuxトラックについて理解できるようにわかりやすく解説します。
BusとAuxトラックの違いとは?

BusとAuxトラックの役割は大きく異なります。が、その違いを知らない人も多いと思います。知らなくてもそこまで困ることはないんですけど、一応わかりやすく解説します!
Busとは?
オーディオ信号を別のトラックや処理先(Auxトラックなど)に送る「経路」のことです。
なのでBusトラックと呼ばれることもありますが、BusにまとめてAuxトラックに送るが正しいと思います。
特徴
• フェーダーやエフェクトを設定することはできない。
• トラックの「Send」や「Output」からBusを指定し、信号を送信するために使用される。
• 信号を中継するだけの存在であり、直接的な音の処理は行わない。
Auxトラックとは?
Busから受け取った信号を処理するための仮想トラックのことを呼びます。
普通のトラックは音源を読み込みそれを操作しますが、音源を読み込まずに、Busから受け取ったものを操作します。
特徴
• フェーダーやパンの調整が可能。
• エフェクトを挿入して、信号を処理できる。(いわゆるセンドリターンの使い方)
• サブミックスやエフェクト共有に活用される。(Busトラックと呼ばれることが多い)
BusとAuxの関係
私はセンドリターンとBusトラックで便宜上、呼び方?理解?を分けています。(呼び方が違うだけでやってることは同じ)
「センドリターン」は主にトラック単体の処理を目的とした呼び方で、「Busトラック」は複数音源をまとめるときに使用します。
結論ですが、Busが信号の通り道、Auxがその信号を受け取り処理する場となります。
センドリターンでエフェクトの処理(主にリバーブ等)のために使用したり、Busトラック(複数の音源をまとめる)ために使用したりします。
もう一度言いますが、BusでまとめてAuxトラックで処理するというようにやってることは同じです!
便宜上呼び方、理解の仕方を分けているだけです。
Busにはフェーダーがない?
Bus自体にはフェーダーやパンのコントロールがありません。 Busは単なる信号の経路なので、音量やエフェクトの設定はできません。
フェーダーを使いたい場合は、Auxトラックを作成して(Busを使用すると自動で作られるはず)信号を管理します。
Auxトラックでフェーダーを使う理由
Auxトラックは、Busから送られた信号を受け取るため、フェーダーやエフェクトを使って信号を調整可能です。複数のトラックをBusでまとめ、その信号をAuxトラックで処理することで、効率的なミックスが実現します。
特に同じ種類のリバーブでまとまりを出したい等の理由で使われることが多いと思います。
BusとAuxを使うメリット
ミックスの効率化:
• 複数のトラックを1つのAuxトラックでまとめることで、エフェクトの共有や音量管理が楽になります。
CPU負荷の軽減:
• リバーブやディレイなどの負荷の高いエフェクトをAuxで共有することで、複数トラックに個別に挿入するよりも軽くなります。
柔軟な調整が可能:
• ドライ音(元の音)とウェット音(エフェクト音)を個別に調整し、理想的なバランスを実現。パラレルコンプ等にも使用できます。
まとめ
「Bus」は信号を送るための経路で「Aux」はその信号を受け取り、処理するトラックです。
理解することで何か変わるほどのことではないですが、知っていて損はないので頭の片隅に置いておいてください!
では、良いDTMライフを!